近くの町で、久しぶりに懐かしい鳥を見かけたよ。
「ウェスタンブルージェイ」(アメリカカケス)という青い鳥。
この鳥には、いまだに苦笑する思い出があるのよね~。
以前の住まいは隣に森林があって、ベランダに野鳥がよく遊びにきた。
季節ごとに訪問する鳥が変化するのだけど、年中くる鳥もいた。
それがコヤツ、「ウェスタンブルージェイ(亜米利加鵥)」だった。
 |
| ⬆写真を撮っていなくて、ネットから拝借 |
2階の窓辺に可愛いリスが、ちょこちょこ顔を覗かせるので、
もっと見たいと思い、いつもベランダの手すりにクルミを置いていた。
ある日クルミを切らしてしまい、殻つきピーナツを代わりに置いた。
あれ? リスじゃなくて奇麗な青い鳥がピーナツを食べている!
なんか縁起がいいねー、と
次の日は、クルミと一緒にピーナツを置いておいた。
その日以来、毎日夕方になると青い鳥が訪れるようになった。
うっかりピーナツを置き忘れると、「ケケケケッ」と催促するようになり。
一羽だったのが二羽、三羽と増えてきた。
 |
| ⬆これはステラカケスが、ピーナツを取りにきた瞬間 |
早朝にもくるようになり、うっかり寝過ごしていようものなら、
カーテンの向うから「ケケケケッ」
皆さん、手すりに一列に並んで待っていらっしゃる。
かなりの量を召し上がるので、
食料品買出しにも、ピーナツの大袋が必須アイテムとなって、
なんだか餌を置くのが仕事みたいになってしまった。
全部食べているのかと思ったら、後で食べられるように隠していたのね。
ウェスタンブルージェイは餌をあちこちに隠す習性があるんだって。
庭の手入れをしていると、そっこらじゅうからピーナツが出てくるわけだ。
 |
⬆羽ばたいているところ
|
そのうちウェスタンブルージェイが、庭木の枝にとまって、
いつもこちらを眺めていることに気づいた。
外へ出ると上空から「ケケケケッ」と聞こえてくる。
眺めているというより、どこからか我々の動きを監視しているらしい。
図書館やスーパーの駐車場でも「ケケケケッ」と聞こえ、
まさか尾行されているのでは?と、怖くなってきた。
「尾行は、ちょっと大袈裟かも~。」って?
でもね、車を駐車してドアを開けるなり、声が聞こえるのよぅ。
「ウェスタンブルージェイ」は、かなり賢い鳥だから、
見張りのシンジケートとかを結成してそうだ。
「ピーナツレディ、只今、自宅を出発。」
「高速を北上中、次のエージェントに尾行引き続き」な~んて。
「ケケケケッ」がきてから可愛いリスも、恐れをなしたか、呆れたか、
クルミを置いても全然来なくなってしまった。
一時は勇ましく立ち向かっていた飼い猫も、ガードを撤退。
窓ガラスの内側で様子を伺うだけ。猫なのになさけニャいニャー!
雨の日も風の日も『ピーナツ給仕』と化して2年近く経ったある朝
突然向かいの家のイギリス人のオバはんが、
「Gopher!!Gopher!!」と騒ぐ声が聞こえた。
朝っぱらから何事じゃい、と見に行くと、
共有芝生にモッコリとできた丘に騒いでいるのだった。
どうやら土鼠が住み着いてしまったようだ。
ポコポコは次々と増えていき、緑の芝生が台無しに。
ついに駆除を呼ばなければならなくなった。
「どうして急に『Gopher(土鼠)』が出没するようになったんだろう?」と
近所中が問題解明に動き出した。
う、う、う、その理由知ってる~。でも言えない!
実は、土鼠の好物もピーナッツだったのだ。
そう。ウェスタンブルージェイが、土中にも埋めるピーナツを嗅ぎつけて
土鼠が出没するようになったのだった。
ピーナツが現場から発見され、
「いったいどこからきたのか?」なんて追求されたらマズイよ~。
へへへ、そんな土鼠事件があってから数ヵ月後、
近所の皆さんがミステリーを解明する前に今の家に引っ越しちゃった。
 |
| ステラカケス |
この辺りは鷹が多いせいなのか、ウェスタンブルージェイを見かけない。
時々、ちゃんと誰かにピーナツを貰っているかな?って気になっていた。
ひょっとして、久し振りに見かけた鳥から報告がいって、
明日当たり、上空から「ケケケケッ」と聞こえてきたりして~。
ウェスタンブルージェイ、忘れないと思うけどメモしておこうっと。
* * * * *
『ステラカケス』は、年二回ほど数週間ずつ滞在していた。
ルックスがいいけど、とんでもない音痴だった。
もう歌わんでええよ、っていうのにいつまでも歌っていたなあ。